トータルブレインは、16年首都圏マンション市場についての課題と展望を示したレポートをまとめた。16年も低金利と円安の継続、株高に加えて、インバウンド効果、国内富裕層の金融資産と相続税制の強化を理由に、
不動産マーケットは好立地化がさらに加速すると指摘。その一方で、郊外では駅近以外の物件は価格の調整局面を迎えると予想している。
レポートでは、千葉・埼玉・神奈川県央部などの郊外エリアは、急行停車駅やターミナル駅などの高い「駅力」の人気駅に供給が集中していると指摘。一方で、その他エリアでは1次取得層向けマンションが供給されないため、
中古マンションの取引が比較的活発に行われ、新築同様に中古価格が25%前後上昇しているエリアもあるとした。
こうしたエリアにおいては、商業店舗などの生活利便施設があることに加え、駅から徒歩5分以内や、分譲坪単価が160万~180万円・グロス価格3000万円前半~中盤、
競合物件がないことなどの条件が揃えば、郊外部であっても供給は可能であるとみている。
また、郊外エリアでは昨年、集客不足により販売が長期化する物件が多かったため、戸数リスクが高まっていると指摘。駅近立地化によりマンション用地の狭小化傾向も強まっており、デベロッパーは20~30戸台の小規模物件でも利益が出せる事業スキームづくりが必要と強調している。
積極的に中古マンション運用を検討してみてはいかがだろうか。